コロナによる運動自粛後のスポーツ開始について準備することとは?
- 2021.12.27
こんにちは。
東京都足立区竹の塚にありますわしざわ整形外科スポーツ整形外科リハビリテーション科理学療法士の篠山とアスレティックトレーナーの中澤です。
新型コロナウイルス感染症(Covid-19)の世界的な流行により緊急事態宣言が発令されたことで様々な行動制限がかかりました。スポーツ活動においては活動を制限せざるを得ない状況となり精神的・心理的な影響、運動量低下による身体面への影響が憂慮されています。
今回は、スポーツ復帰直前の準備について一部紹介したいと思います。
【精神・心理面に対する復帰の準備】
・練習・試合でのイメージを繰り返す
・生活リズムを整える
・適度に入浴をする
・バランスの良い食事を摂取する
・十分な睡眠を取る
復帰直後の留意点として、アスリートは早くブランクを取り戻したいと運動強度をコントロールできずに怪我やオーバートレーニング症候群に陥ってしまう場合があります。運動強度を段階的にコントロールしていく必要があり選手が意識するだけでなくプログラムを組む指導者側が配慮する必要もあります。
【復帰の準備】
スポーツ活動再開に際して、基本的な感染対策を取ることが優先されます。
・密を避け、周囲の人との距離を空ける(ソーシャルディスタンス)
・こまめに手洗いもしくはアルコール消毒をする
・スポーツ活動に支障がない範囲でマスクを着用
※実際、ドイツのプロサッカーリーグ(ブンデスリーグ)では新型コロナウイルス感染症(Covid-19)によるロックダウン後、リーグを再開した2020年5月16日〜6月27日までの間に68名の負傷者が発生しました。
・最も頻度の高い怪我 筋肉損傷(全体の約33%)
・負傷者の17%が試合前もしくはリーグ再開後に出場した最初の試合で受傷
このことから十分な準備期間が取れなかった場合は、あらゆる怪我のリスクが高くなり、特に筋肉・腱の怪我のリスクが高くなると認識する必要があります。
トレーニング強度は自粛中に実施したトレーニングの0.8〜1.3倍の負荷から徐々に上げていくのが良いとされています。また、例として日本サッカー協会がサッカー活動の再開に向けたガイドラインを公開しています。
ここでも段階的にトレーニングを再開していくことが強調されています。また、他の団体(バスケットボールやラグビーなど)からも復帰に向けたガイドラインが作成されています。
段階的にトレーニング強度を増やして怪我を予防しましょう。
【参考文献】
臨床スポーツ医学 Vol.38 No.9 P996~1000
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