肩痛・肩痛予防に対するトレーニング 〜インナーマッスルとアウターマッスルのバランスに着目して〜
- 2020.09.29
こんにちは。
足立区竹の塚にあるわしざわ整形外科スポーツ整形外科リハビリテーション科、 理学療法士の平木とトレーナーの永安です。
今回は、前回の上肢のトレーニングで紹介した棘下筋と小円筋と同じインナーマッスルである棘上筋について紹介したいと思います。
肩の運動は、インナーマッスル(棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋)とアウターマッスル(三角筋や大胸筋など)が協調して働くことによって行われています。
図1のように棘上筋が上腕骨頭(腕の骨)を肩甲骨側に引き付け三角筋が働くことで腕を挙げることができます。この時インナーマッスルとアウターマッスルのバランスが崩れてしまうと肩の痛みの原因となってしまう場合があります。
野球やバレーボール・テニス・バドミントンなどのオーバーヘッドスポーツだけでなく、日常的において肩や腕を酷使することが多い場合や猫背姿勢が原因でインナーマッスルが自然に筋力低下している場合があり、このバランスが崩れている状態でスポーツや日常生活で使用していると痛みを引き起こす可能性があります。肩痛予防も含め、肩の治療として、日頃からインナーマッスルの筋力を整えるトレーニングをする必要があります。
◯方法
- 肘を伸ばした状態で斜め前方に腕を挙げる(親指を上に向けた状態)
- ゆっくり下ろす ← ここがポイントです!!
- インナーマッスルを上手く使えていると肩の奥の方に重さが感じられます。
- 回数:1秒間 1回のペースで30回やりましょう。
※痛みがでる場合は、無理に行わないようにして下さい。
◯注意点
①軽めの負荷で行う(アウターマッスルが優位に働いてしまうため)
②腕の上げ下げは同じペースで行う。ペースが保てない場合は、疲労しているので、一度休みましょう!!
③肩をすくめたり肘を曲げたりしないにして下さい。
※肩の痛みには、色々な原因があります。筋力トレーニング自体が痛みに繋がってしまう場合もあるので、無理をせずに整形外科を受診しましょう。
参考文献
※1 肩関節拘縮の評価と運動療法
※2 臨床スポーツ医学 インナーマッスルとアウターマッスル
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