骨粗鬆症の方のための栄養学

  • 2022.06.03

こんにちは。

東京都足立区竹の塚にあるわしざわ整形外科スポーツ整形外科リハビリテーション科、理学療法士の柳瀬、大木とスポーツトレーナーの西脇です。前回の記事では栄養についてお話しましたが、今回は栄養も密接に関わってくる骨粗鬆症についてお話ししたいと思います。

骨粗鬆症とは・・・

骨の量(骨量)が減り、骨が弱くなり骨折しやすくなる病気です。

日本骨粗鬆症学会によると、日本には約1300万人の骨粗鬆症患者がいると推定されており、高齢化に伴ってその数は増加傾向にあります。また、骨粗鬆症は骨折が起きて初めてその存在を知ることが多く、予防や治療が遅れやすいことが現状です。

骨粗鬆症を防ぐ為には様々な方法がありますが、今回は取り組みやすい食事に注目してご紹介していきます。

➀骨の構造について

主にコラーゲンなどのたんぱく質カルシウムミネラルなどで構成されています。

また、骨の内部では骨形成骨吸収が常に行われているが、この作用にはビタミンDビタミンKが関わっています。その為、骨粗鬆症予防には、特にたんぱく質・ミネラル・ビタミンD・ビタミンKなどの栄養素が重要となります。

➁骨密度の低下を予防する栄養素の働きについて

○たんぱく質

骨の質を高めるコラーゲンの材料となります。

また、骨折を防ぐ為には筋肉も重要となるので、筋肉を強くする為にもたんぱく質の摂取は欠かせません。

○ミネラル

ミネラルとは五大栄養素の一つの総称で、体の機能の維持・調節に必要です。

現時点で、人間の体に必要なことがわかっているミネラルは<必須ミネラル>と呼ばれ、16種類あります。その中でも骨の代謝に必要なミネラルは以下のものです。

➀カルシウム

カルシウムは体内に最も多く存在するミネラルで、骨の主要構成要素として骨強度

構造に深く関わりを持つ成分です。

➁ビタミンD

肝臓や腎臓での代謝を経て活性化され、腸管でのカルシウムの吸収を高めることができ、その働きにより骨形成が促進されます。さらにビタミンDを受け取る器官は骨格筋にも存在しており、適切な量を摂取することで骨格筋の合成促進、筋力にもいい影響を及ぼします。

➂ビタミンK

血液の凝固作用、骨代謝に関わっています。破骨細胞の分化の抑制骨吸収の抑制骨芽細胞の発生増加などの作用を持ち、その働きにより骨形成が促進されます。

➃マグネシウム

骨の構成成分。骨芽細胞の働きを促します。

➄亜鉛

骨基質の構成成分。たんぱく質DNAの合成にも関与します。

以上の栄養素が骨密度に大きく貢献する為、食事の際にバランスよく摂取することが大切です。これらの栄養素を含む食品を表にしました。

また、図にあるようなバランスの良い食事を心がけ、骨密度の増加と健康の増進に繋げていきましょう。

もちろん、骨粗鬆症の原因は食事だけではありません。他には・・・

【体の状態】

閉経・加齢・婦人科疾患・家族に骨粗鬆症の既往歴のある方

【生活習慣】

カルシウム摂取不足・運動不足・過度の喫煙や飲酒など

など、そのほかの要因が影響している可能性もあるので、気がかりな点がありましたら医療機関へ受診し相談してみてください。

参考

・NSCA JAPAN Volume 27 , number , 1

・理学療法 38巻 8号 2021年 8月

引用

・e-ヘルスネット

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